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認知言語学

, 大堀 寿夫

によって 大堀 寿夫
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出版社からのコメント 発展のめざましい認知言語学のテキスト 〈主要目次〉 1認知言語学とは何か2認知能力と言語3カテゴリー化(i):プロトタイプ4カテゴリー化(ii):基本レベル5メタファー6事象構造7構文知識(i):基本的枠組み8構文知識(ii):「主語」と「受動態」9文法化10談話・認知・文化11言語の発達12今後の探究に向けて演習問題の解説/参考文献 内容(「BOOK」データベースより) 認知言語学とは、ことばを通じてこころのはたらきを理解しようとする研究である。本書では、「カテゴリー化」「メタファー」「構文知識」といった認知言語学の主要な概念を体系的に説明し、さらにこの分野を文化人類学、発達心理学のような隣接領域との関わりからも広く展望する。分析例には日本後、英語とともに数多くの言語を取り上げ、ことばの普遍的特徴からのアプローチを試みる。認知言語学の基本的な考え方や分析方法を学ぶ人のためにテキスト。 内容(「MARC」データベースより) 認知言語学の主要な概念を体系的に説明し、さらに文化人類学、発達心理学など隣接領域との関わりからも広く展望する。認知言語学の基本的な考え方や分析方法を学ぶ人のためのテキスト。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 大堀/寿夫 1987年慶応義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得。1992年カリフォルニア大学バークレー校言語学科博士課程修了(Ph.D.)。現在、東京大学大学院総合文化研究科助教授(言語情報科学専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る
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認知言語学を読んだ後、読者のコメントの下に見つけるでしょう。 参考までにご検討ください。
「認知言語学的アプローチ」と言いながら、ある特定の海外の研究者の理論に依存しすぎる研究者もいますが、本書はもっと多様な研究者たちの先行研究を消化して書かれた硬派な(「わかりやすさの罠」にはまらないように書かれた)入門書となっていると思います。著者の視点は、どちらかといえば、CroftやVan Valinに近く、事象構造や構文に関する章では、著者オリジナルの興味深い考え方が紹介されています。また言語習得や談話との関連についての章は興味深く、特にカテゴリー化についてのプロトタイプ理論の解説は、大修館の認知言語学シリーズのどれよりもわかりやすく、議論のポイントをとらえていると思います。残念なのは、Goldbergの研究について触れられる部分が少ないために、「構文単位で考える言語知識vs語彙規則に基づく言語知識」という構文文法史上重要な対立が初心者にはあまり感じ取れない可能性があることで、練習問題の解説が示唆的にすぎるのがやや不親切かもしれないということです。メタファーに関する章でも、メトニミーとメタファーが絡む可能性のある例を素材とした練習問題がありますが、両者の連続性の可能性について少なくともヒントになりそうな参考文献は挙げるべきで、その点は入門書としてはやや不親切と言えなくもありません。メタファーとメトニミーの関係については、TaylorのLinguistic Categorizationなどの重要文献で提案されてきた考え方であり、CroftやGoosensをはじめ多くの言語学者が指摘したテーマの一つであり、盛んに論文集が発刊されています。しかし、「流行を追わず、独自の視点を大切にするのだ」という著者の学問姿勢がこの点でよくわかります。また学際的な観点を大切にしていることも特筆すべきでしょう。認知言語学の入門書でヴィーコの名前を出したのは著者が初めてではないでしょうか。認知言語学を志すならば、この書と松本曜氏による「認知意味論」が本格的な研究の羅針盤となると思います。なお、個人的には現在の分量を二倍に増やしてでも、さらに独自の分析を充実させてほしいと思っています。

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