風の帰る場所ナウシカから千尋までの軌跡

ナウシカ、ラピュタ、トトロ、魔女の宅急便、もののけ姫、千と千尋….ここには、電線に邪魔されない青い空がある、雲がある、風がある。アスファルトに囲まれない土がある、木がある、山がある。駆けること、飛ぶこと、生きる事が、当たり前にある。悲観、否定の蔓延する世の中で、どうしてこれらの作品に魅かれるのだろう。「もっとダメになるとわかっている日本で生きていかなければならない友人の娘がチョコチョコと歩いていたらね、この子が生まれてきたことを肯定せざるを得ないよねって…『生まれてきてくれてよかったんだ』って言うふうに言えるのかっていう、そこが唯一、作品を作るか作らないかの分かれ道…」宮崎駿さんをひっくり返したトークが、ここにある。